セミナーPICK UP
≪理学療法科≫整形外科疾患における歩行訓練

藤井 和彦先生
下肢に障害を持っている患者様はさまざまな歩行補助具(杖や歩行器)を使用されていますが、適切に使われていない状況が見受けられます。他学科の学生も多く遭遇するであろう整形外科疾患を対象に、歩行補助具の選び方から使用方法まで実技を交えながらご紹介します。
≪理学療法科≫リンパ浮腫治療セミナー

坂口 文宏先生
多くの方が苦しんでいるリンパ浮腫に対して、日本には治療できる医療機関がまだ少なく、諸外国に比べて遅れています。治療にはリンパ浮腫の知識だけでなく、腫瘍学や皮膚学、病理学などさまざまな知識が必要となります。多くの患者様に貢献できるよう一つひとつしっかり指導します。
≪診療放射線科≫医療情報システムとネットワーク

木ノ下 裕信先生
現代社会では、医療の現場のみならずコンピュータの使用が必要不可欠となっています。そうした中、医療技術者の役割としてデジタル化された医療用装置の取扱いはもちろん、ネットワークのシステム構築も必要です。そこで、臨床現場でデジタル情報とシステムがどのように活用されているかを解説します。
≪診療放射線科≫スポーツ障害の画像読影

原 辰徳先生
下肢に障害を持っている患者様はさまざまな歩行補助具(杖や歩行器)を使用されていますが、適切に使われていない状況が見受けられます。他学科の学生も多く遭遇するであろう整形外科疾患を対象に、歩行補助具の選び方から使用方法まで実技を交えながらご紹介します。
≪看護科≫フィジカルアセスメント(初級編)

市川 豊子先生
フィジカルアセスメント(身体診査)とは、問診・視診・聴診・打診・触診の技術を用いて客観的データを収集し、患者様の全身状態を査定することです。この初級編では、「聴診」「打診」「触診」について触れ、特に聴診器を用いて呼吸音・心音・腸音を観察する方法などを人形を使って学んでいきます。
≪看護科≫うつ病のこころと体

水田 進先生
うつ病は何となくふさいでいる、落ち込んでいる“こころの病”という印象がありますが、こころと体はつながっているため、体にもさまざまな症状が現れます。こころを病むことでいろいろな苦痛が生じるので、その苦痛の理解と生きにくさについて、こころと体の両面から考える力を育てます。
≪柔道整復科≫成功に導くための開業セミナー

喜多村 伸明先生
柔道整復師を目指す方にとって「独立開業」は大きな魅力です。しかし、実際に開業する場合、保険請求や税金、経営など通常の授業では学ぶことのできないさまざまな知識が必要となります。このセミナーでは、皆さんの夢の実現に少しでも役立つ実践的な知識を教えていきます。
≪柔道整復科≫スポーツテーピング(球技編)

小礒 嘉貴先生
プロ・アマ問わずスポーツの現場で活躍できるよう、授業で学ぶ基本的なテーピングに加え、競技特性なども考慮した応用的なテーピングを取り上げます。私が以前メディカルトレーナーとして活動していた時の経験を踏まえ、独自のテクニックを加えたテーピングを、実際の症例を紹介しながら教授します。
≪鍼灸科≫経絡アロマトリートメント

實松 沙織先生
アロマテラピーは、香りによる癒しだけでなくさまざまな効果が期待できるものです。そのアロマテラピーと鍼灸治療を合わせた『アロマ鍼灸』を学べるのが本校の特色です。セミナーでは、アロマオイルを使って経絡の流れを整える『経絡アロマトリートメント』を中心に、本校独自の技術を身につけていきます。
≪鍼灸科≫トリガーポイント入門

木下 圭介先生
「トリガーポイント」とは、筋肉の痛みが過敏な部位のことをいいます。このセミナーでは、筋肉の起始・停止、作用などの基礎を中心に学び、他学科の学生でも実際の臨床で応用できるよう、トリガーポイントの見つけ方、具体的な治療法などを幅広く解説していきます。
平成27年度セミナー紹介
講義名 | 内容 |
足関節のテーピング | 急性期・再発予防の足関節テーピング法 |
スポーツテーピング | 症例紹介や競技特性を考慮した応用的なテーピング法 |
包帯法 | 身体各部の包帯の仕方 |
Pathologic histology | 病理学的検査と形態学を学びます。 セミナー報告CHECK |
模型で見る感覚器 | 解剖模型を用いた感覚器の説明 |
脊椎矯正法 | 脊椎矯正の意義とデモンストレーション |
経絡アロマトリートメント | 経絡の流れを考えたオイルトリートメント手法 |
アレルギー性鼻炎に対する特殊鍼法 | 頸部交感神経幹近傍刺鍼の方法とその作用について |
アレルギー疾患に対する鍼灸治療 | 花粉症・喘息・アトピー性皮膚炎などに対する鍼灸治療 |
東洋医学における脳卒中と治療 | 東洋医学からみた総卒中と醒脳開竅法 |
子供の心身を育む方法 | 子供たちの運動・学力・心理・食事の繋がりについて |
リンパ浮腫治療セミナー | リンパ浮腫治療者を育成します セミナー報告CHECK |
整形外科疾患における歩行訓練 | 整形外科疾患においての杖や歩行補助具の選び方、歩き方 |
PNFテクニック | 固有受容性神経筋促通法の理論と実技など |
基本動作の援助について | 基本動作を運動学的に理解し、介助を考える |
ファンクショナル理論 | 機能的運動学的理論と実技 |
肩関節の運動療法 | 実際に注意してみる点、動かし方など |
MRIについて | MRIで分かることやほかの検査法との違いについて学びます。 セミナー報告CHECK |
スポーツ障害の画像診断 | 上肢のスポーツ障害の画像の読影法など |
三次元画像 | 診断から治療にわたる三次元画像の利用画像情報 |
X線画像のみかた | 正常画像と異常画像を対比し分析します |
看護医療から見たメタボリックシンドロームの特徴と予防対策 | メタボリックシンドロームの特徴と予防 |
バイタルサイン測定 | バイタルサイン測定の基礎 |
聴診器の使い方 | 肺の聴診、腹部の聴診、心音の聴診 |
英語で対応してみよう(病院編) | 受付、問診、バイタルサイン、症状 |
基礎細胞生物学 | 細胞生物学の基礎から |
※他にも数多くのセミナーを実施しています。
スペシャル講義
あらゆる専門家による特別な講義を定期的に実施
本校の教授陣によるセミナー以外に、外部の講師を招いて行う「スペシャル講義」を定期的に実施しています。あらゆる専門家による特別な講義は、将来のための貴重で有意義な学びの場として、毎回多くの学生が積極的に参加しています。
[講義実施例]
・税金入門 |
・解剖学・生理学を含めた心疾患に関する臨床医学 |
・心臓に関する最先端医療 |
・スポーツ選手の心肺機能トレーニング |
・柔道整復師・鍼灸師による患者指導 |
・鍼灸の将来性 |
・スポーツ外傷とその類似疾患〜柔道整復師の診落としがちな疾患など〜 |
STUDENT VOICE

≪理学療法科≫ 中田 一希さん
(福岡県立筑前高校出身)
柔道整復科 富永先生による仙腸関節矯整法を受講
柔道整復師だけでなく、理学療法士にとっても関節の構造について知り、触診や評価を行えることはとても重要だと思い参加しました。1人ひとり丁寧に教えてくださり、たくさん質問ができたのでとても有意義な時間を過ごすことができました。
学術セミナー
現場で役立つ知識や技術をその道のプロが伝授
校友会の際に行われる学術セミナーは、本校の卒業生を対象にしたものです。各方面の専門家を講師に迎えてのセミナーでは、それぞれの現場で即役立つさまざまな知識や技術を学ぶことができます。
[学術セミナー実施例]
・東洋医学の展望と未来 |
・中高年の膝痛を科学する ―エコーを用いて真の膝痛の原因とその新しい治療法への試み― |
・腹診を基礎として太極治療 |
・リンパ浮腫の治療について |
・スポーツ選手の心理と治療 |
・整骨名人 ―膝痛の応用施術― |
・膝痛に対する鍼灸臨床の実際 ―難治症例の検証― |
・Mテスト(経絡テスト) |
・私の柔整業務体験談 ―医接柔整業務体験談から加圧トレーニングまで― |
・刺絡鍼法基礎と運動器疾患の臨床 |
セミナー報告PICK UP
MRIについてセミナー報告 市原 隆洋
MRIはX線を使用しない検査方法であり、様々な画像を得られることから種々の機能検査に役立ちます。しかし、MRIの原理が難解なため、その本来の能力やさらなる応用法などがあまり知られていません。
今回のセミナーでは、MRIで分かることや他の検査法との違いについて、診療放射線科以外の学生にも理解できるように、難しい理論は抜きにして優しく解説されました。将来、自分や家族が病気やけがをしたとき、また、患者様の診断や治療効果に苦慮している時などにきっと役に立つであろう内容でした。
リンパ浮腫治療者養成セミナー報告 滝沢 裕子
リンパ浮腫治療者養成セミナーについて紹介します。
11月に導入編を3回、1月に基礎編を3回行いました。座学と実技を合わせて3時間ずつのセミナーでした。担当した教員は、ドイツのフェルディクリニックで約3週間の講習を修了した5人です。セミナーにはたくさんの受講生が参加してくれました。男女の割合は2:8ぐらいで、圧倒的に女性が多く、リンパ浮腫に悩んでいる患者さんの比率に似ているようでした。
座学ではリンパ浮腫治療とエステのリンパマッサージの違いを説明し、このセミナーは未来の医療従事者にリンパ浮腫治療の知識と技術を身につけてもらうためのものであることを理解してもらいました。リンパ浮腫とは、「リンパの輸送障害に組織間質内の細胞性蛋白処理能力不全が加わって高蛋白性の組織間液が貯留した結果起きる臓器や組織の腫脹」(国際リンパ学会定義より)と定義されています。この難しい内容を、画像を取り入れわかりやすく説明しました。受講生からの質問で多かったのは、「なぜリンパ節をとると浮腫になるの?」でした。乳がん・子宮がん・卵巣がん・前立腺がんなどで手術をした際に、リンパ節やリンパ管が傷つくと、リンパ液がうまく流れなくなり蛋白濃度の高まった組織液が腕や脚にたまってしまいリンパ浮腫が起こります。日本にはがん治療の後遺症で起こる二次性リンパ浮腫の患者さんが多いけれども、諸外国には一次性(原発性)の患者さんも多くいます。受講生は解剖学や生理学の授業で習った血液・リンパの章を思い出しながら熱心に聞いていました。
実技は、Tシャツ短パンに着替えて行いました。導入編ではMLD(マニュアルリンパドレナージ)と圧迫療法の基本テクニックにチャレンジしてもらいました。MLDとは、皮下にたまった組織液を減らし、リンパ液の流れを改善させるために行う手技で、手掌を患者さんの皮膚に密着させた状態でリンパ液を誘導したい方向へゆっくりと圧をかけ徐々に圧を抜いていくものです。見た目以上にソフトなタッチで行うMLDを体験すると受講生は驚いた表情をみせ、「こんな柔らかい手技で本当に治るの?」と半信半疑のようでしたが、座学で学んだリンパの解剖・生理の内容とリンクすると納得したようでした。基礎編では上肢浮腫のMLDの圧迫療法の練習をしました。
「次回のセミナーはいつあるのですか?」と受講生からうれしい声がありました。次回も皆さんの参加をお待ちしています!
組織学Histologyセミナー報告 坂 逸平
組織学セミナーを紹介します。今回は、組織学の基本を中心に行いました。以下にそれを記します。
まず、上皮組織から単層扁平上皮・重層扁平上皮・単層円柱上皮などを、各種ヒト臓器から製作したプレパラートと、約100倍から300倍ぐらいの倍率に設定した顕微鏡(種類の異なるものを5台を使用)を使用し、覗いて実際に観ていくことからスタートしました。組織学の参考書(Atlas of human Histology 〔Mariano & S.H. DS FLORE : LEA & Febiger, Philadelphia 〕と組織学〔伊藤 隆著、南山堂〕を使用)で、顕微鏡の中身とを比較しながら、各種標本のスケッチをしました。その過程において、組織の構築を考察していきました。
さらに、神経組織(大脳皮質など)や心筋をも観察し、普段の授業では体験することが難しい方法で、解剖学のスキルアップを図りました。
このセミナーを通して、将来解剖学anatomyが病理学pathologyに、そして病理学が臨床医学general medicineへと繋がる関係を体験できたと思います。今回使用した研究材料は、私が法医病理を大学院で専攻し、またその後ポストドクで大学に在籍した際のもので、それらを中心に勉強してもらいました。参加された皆さん、本当にご苦労様でした。今後は標本製作や染色法を紹介したいと考えています。また、修了証書も楽しみにね。(英語と中国で書いた精美・精緻のものを考えています。)